製造業の工場にある仕掛品とは?どのように管理するのかご紹介!
2020.07.20
製造業では「仕掛品」を計上します。
ほかの業種では、あまり聞いたことがない言葉かもしれませんね。
受注があって製造をはじめれば、工場内には製造途中のものが出てくるので、その扱いをしっかり理解しておかなければいけません。
そこで今回は、製造業を営むために工場を借りたいと思っている人へ向けて、仕掛品とはどのような状態を指すのか、またどのように管理するのかについてご説明します。
【工場にある仕掛品とは?半製品との違いとは?】
まず仕掛品とは、どのような段階のものを指すのでしょうか。
工場では、原料を仕入れて加工し、出来あがったものを販売します。
完成品までの過程で、「まだ加工の途中であるもの」が仕掛品です。
簡単にいえば、「製造中」でまだ販売できないものです。
ところが、出来あがっていないものを、「半製品」として扱うものもあります。
両方とも、まだ出来あがっていないものと考えれば同じように感じますが、実は違いがあり、区別されています。
<半製品との違いとは>
仕掛品は、まだ加工の工程が残っており、販売できる商品ではありません。
いっぽう半製品とは、「完成品ではないけれども販売可能なもの」を指します。
お酒を製造する工場でたとえると、お酒をボトルに詰めて保管しているものは、最後にラベルを貼る工程が終わって、はじめて商品になります。
しかしラベルを貼る前でも、お酒として販売することが可能なものは、半製品と呼ばれ区別されているのです。
【工場にある仕掛品を棚卸で計上する方法とは?】
工場では、どこまで工程が進んでいるのか、どれくらい販売できたかなどを把握するために、月末には棚卸をします。
その際、製造途中のものは、どのように計上すればよいのでしょうか。
これらは月末の時点では出来あがっていませんが、そのあとの工程で商品となり、将来販売するものなので、「資産」として考えます。
最終的な売上原価の計算が難しくなるため、仕掛品の計上をする際には、原価の算出をしっかりとおこないましょう。
原価は、次の3種類の方法で算出します。
- 先入先出法
- 平均法
- 後入先出法
先入先出法では、月初めの時点で生産途中のものから先に仕上げて販売するイメージで、そのあと当月分を生産するという考えに基づいて算出します。
古いものから、順番に売上をあげる方法です。
平均法では、月初めの時点で生産途中のものと当月投入する分を合算して、平均的に生産が進むという考えに基づいて算出します。
棚卸の時点での原価は出しやすいですが、月の途中で原価を把握するのは難しいかもしれません。
後入先出法では、先に当月分の材料や加工費を使い、余裕があれば残っている生産途中のものを仕上げると仮定して算出します。
【まとめ】
今回は、工場で製品を製造する際の仕掛品についてご説明しました。
仕掛品は商品として販売できないものなので、資産として扱います。
製造管理をしっかりおこなうためにも、毎月計上して状況を把握することが大切です。
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