賃貸の倉庫や工場の防火区画とは?免除されるのはどんなケース?
2022.07.26
防火区画とは、火災の際に火が燃え広がることを防ぐため、建物の内部を区切ることです。
倉庫や工場などの広い空間のある建物に適用される防火区画は、面積区画と呼ばれ、壁や床、防火設備などによって建物を細かく区切ります。
今回は倉庫や工場の賃貸をお考えの方に向けて、貸倉庫や貸工場の防火区画とはなにか、防火区画が免除されるケースについてご紹介します。
賃貸の倉庫や工場に適用される防火区画・面積区画とは?
防火区画とは火災の被害を最小限に抑えるために、建築物の区画を制限したもので、建築基準法によって定められています。
さらに面積区画とは、防火区画の一種であり、広さで区切るという考え方です。
具体的には、1時間の準耐火構造の壁や床で建物を区切り、開口部は防火処理を施した扉などを用います。
細かな基準は倉庫や工場の規模や、火災リスクの高いものを扱うのかによっても異なります。
面積区画が適用される理由として、倉庫や工場などは面積が広いことで、火災が発生しても気がつかないことが多いためです。
火災に気がついたときにはすでに火が広がっていて、逃げ遅れてしまうことがないように、面積区画によって火災を最小限に封じ込めることが必要です。
また、面積区画以外にも防火区画には、高層区画、竪穴(たてあな)区画、異種用途区画があります。
賃貸の倉庫や工場の防火区画である面積区画が免除されるケースは?
賃貸の倉庫や工場では、建築時点で防災区画である面積区画が適用されているはずです。
しかし、一定の基準を満たすことで面積区画が免除・緩和されるケースもあります。
まず、体育館や劇場、映画館など広い空間でなければ用途を満たさない場合は、面積区画は免除されます。
法律では、工場や不燃性の物品を保管する立体的な倉庫も例として挙げられているので、火災リスクの低い倉庫や工場
であれば面積区画が免除されることもあるでしょう。
ここで注意点ですが、免除されるのはやむを得ない部分のみなので、別の用途で併設されている施設は面積区画をしなければなりません。
また、防火区画は延焼防止が目的なので、スプリンクラーなどの自動で作動する防火用設備がある場合は面積区画が緩和されます。
まとめ
今回は倉庫や工場の賃貸をお考えの方に向けて、貸倉庫や貸工場の防火区画とはなにか、防火区画が免除されるケースについてご紹介しました。
賃貸の倉庫や工場を検討するときは、防火区画によって火災への対策がしっかりとされているかを確認することが大切です。
とくに火災のリスクが高い品物を扱う場合は、賃貸物件選びのときに、面積区画と防火設備に注目することをおすすめします。
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