貸工場で半導体製造をする流れとは?必要な技術・装置や注意点も解説
2023.03.02
半導体とは、電気を通しやすい金属と通さないゴムなどの絶縁体の中間の性質をもつ材料のことです。
半導体は、スマートフォンやノートパソコンなどの生活に身近な製品の多くに使用されています。
今回は貸工場をお探しの方に向けて、工場で半導体製造をする流れと必要な技術・装置、注意点についてご説明します。
貸工場で半導体製造をするときの流れと各工程
貸工場で半導体製造をするときは、どのような流れでおこなうのでしょうか。
半導体チップの製造工程の主な流れとして、設計・前工程・後工程の3つがあります。
設計の工程では、機能に必要な回路とレイアウト設計をし、そして回路パターンを転写するためのフォトマスクを作成します。
前工程とは、半導体ウエハーの前処理のことで、シリコンウエハーに電子回路を作成する工程です。
そして後工程では、前工程で作成した電子回路を固定し切り出します。
これらの工程を経て製造した半導体チップは、品質をチェックするために最終検査がおこなわれます。
貸工場で半導体製造をおこなうときに必要な技術・設備とは?
さまざまな工程を経て製造される半導体は、必要な技術や設備も多くあります。
まず、半導体製造ではクリーンルームが必要になります。
クリーンルームとは、空気中に含まれるゴミや埃などを除去し、一定以上の空気清浄度を保つことができる部屋です。
このクリーンルームは、導入にも維持にも高額なコストがかかります。
さらに前工程の設計では、洗浄・乾燥装置、イオン注入装置、熱処理装置、リソグラフィー装置、エッチング装置、成膜装置、平坦化装置、検査装置などが必要です。
後工程で必要なのは、チップを切り離すためのダイシング装置、固定するためのボンディング装置、不良品を検出する外観検査装置です。
貸工場で半導体製造をするときに知っておきたい注意点
貸工場で半導体製造をおこなうときには、さまざまな注意点があります。
まず、半導体製造では、クリーンな環境を維持しなければなりません。
クリーンルームを設置する場合は、ハイレベルな塵埃管理が可能な「クラス1」と呼ばれる清浄度が求められます。
さらに質の高い半導体チップを製造するためには、製造装置の質も重要です。
高い品質と生産性の両方を維持していくためには、最新の製造装置への買い替えも必要になります。
まとめ
今回は貸工場をお探しの方に向けて、工場で半導体製造をする流れと必要な技術・装置、注意点についてご説明しました。
貸工場で半導体製造をおこなう際には、クリーンルームをはじめとしたさまざまな設備が必要になります。
必要な設備の設置が可能であるかという視点で、物件探しをすることをおすすめします。
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