物流現場における生産性を上げる方法とは?
生産性を測る尺度として「MH(man-hour)」というものがありますが、具体的にはどのような単位なのでしょうか。
今回は、物流現場における生産性を上げる方法として、「MH」の説明と、「MH」を利用して生産性を上げるポイントについてまとめてみました。
【物流現場における生産性を上げる方法:人時生産性「MH」】
物流現場の作業員1人1時間あたりの生産能力(作業量)のことを人時生産性(にんじせいさんせい)といい、「MH」で表します。
そもそも生産性とは、投入量に対する産出量の割合で、生産活動に対する生産要素(労働・資本など)にどれだけ寄与しているかを表します。
たとえば、1人で1時間に100枚ピッキングできることを「100ピッキング/MH」と表し、生産性を把握することになります。
仮に5,000枚のピッキング作業を終えなければならない受注があり、1日7時間労働だとすれば、「5,000÷100ピッキング/MH÷7」と計算ができ、約7.14人の作業員が必要と計算することができるのです。
【物流現場における生産性を上げる方法:生産性を上げるポイント】
さて、「MH」を把握することでなぜ生産性が上がるかといえば、日々の作業を「MH」で把握しておくことで、問題の可視化ができるからです。
たとえば、作業員7人が作業をしていたとして、1時間あたり「100ピッキング/MH」であるところ、1人が「80ピッキング/MH」だったとします。
この1人がなぜ他の作業員よりも「MH」が低かったのかについて、体調不良なのか、作業の負担に違いがあるのかなど、ボトルネックになっている部分を探し、対策することで生産性向上を目指すことができるのです。
また、作業員7人全員が、ある日に限って「80ピッキング/MH」だったらどうでしょう。
倉庫内の作業環境にその日に限って問題があったかもしれませんし、いつもとは違う荷物をピッキングしなければならなかったのかもしれません。
この事例のように、個々の問題だけではなく、作業全体の問題を可視化し、対策することも可能となるのです。
そして、先述したとおり「MH」を知ることで、その作業に何名必要となるのか分かり、人員配置が適正となります。
適正な人員配置をすることで、一人一人に適度なプレッシャーを与えることとなり、作業の中だるみの防止につながります。
結果として、生産性が向上し、余剰な人件費のカットにもつながるでしょう。
さらに、さまざまなシステムを導入し、生産性を向上させようとした場合の費用対効果を知るためにも、「MH」で日々の管理を行っておくことがポイントといえるのです。
【まとめ】
人時生産性「MH」を知ることで、問題の可視化や適正な人員配置が可能となります。
結果として生産性の向上や余剰人件費のカットなど、物流現場にさまざまなメリットを与えることになるでしょう。
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