消火器はどこに何本設置する必要がある?倉庫に必要な消火設備の基礎知識
2021.11.29
火災はいつどこで発生するのかわからないため、日ごろから正しい消防設備を備えておくことが大変重要です。
とくに工場や倉庫など、多くの人が作業にあたり働く場所では、従業員の安全を守るためにも十分に設備を整える必要があるでしょう。
そこで今回は、倉庫業に携わり、倉庫の売買取引を検討している方に向けて、倉庫に必要な消火器の本数や設置義務などについてご紹介します。
倉庫に必要な消火器の設置義務とは?
倉庫のなかで万が一火災が発生したときに、すぐに消火活動にあたれるよう、倉庫には消防関係法令によって消火器の設置義務が課されています。
こうした消防設備の設置義務は、おもに施設構造と建物の面積から決定します。
なかでも工場や倉庫は、一般的な住宅などの建築物と比較して危険性が高いため、より消防設備に注意を払う必要があるでしょう。
倉庫に消火器は何本必要?倉庫の種別に計算方法を解説
倉庫はその構造によって、建屋型の一類倉庫~三類倉庫、野積倉庫、サイロやタンクなどの貯蔵槽倉庫、危険物を保管する危険品倉庫、10℃以下で保管する必要のある冷蔵倉庫にわけられます。
基本的な基準として、いずれの倉庫でも消火器具の本数は次の計算式で求められます。
・延べ面積または床面積÷100㎡=必要な消火器具の能力単位の数値の合計数
ただし、次のような施設がある場合は、別途基準があるため注意が必要です。
少量危険物
貯蔵または取り扱い最大数量÷指定数量=必要な消火器具の能力単位の数値の合計数
指定可燃物
貯蔵または取り扱い最大数量÷指定数量=必要な消火器具の能力単位の数値の合計数×50
電気設備がある施設
100㎡以下ごとに1能力単位
ボイラー室など多量の火気を使用する場所
25㎡以下ごとに1能力単位
倉庫で消火器を設置する場所はどこが適切?
消火器は通行や避難の邪魔にならず、必要になったときにすぐに持ち出せる場所に設置する必要があります。
また、各階の防火対象部分から20m以内、床から1.5m以内の高さに設置し、見えやすいところに「消火器」と表示しなくてはなりません。
工場や倉庫では、一般の建物と比較して出入り口や開口部が少なく、死角が多い傾向にあるため、わかりやすい位置に設置することが非常時の安全につながります。
まとめ
今回は、倉庫業に携わり倉庫の売買取引を検討している方に向けて、倉庫に消火器は何本必要か、消火器の設置場所、設置義務などについてご紹介しました。
万が一のときに、作業をおこなう従業員の安全を守るためにも、正しい知識のもと消火設備を設置しましょう。
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