「和歌山市産業振興ビジョン」からみる産業の現状と強みと弱み
2020.04.15
和歌山県和歌山市(わかやまし)では、平成28年3月に「和歌山市産業振興ビジョン」が作成されました。
今回は、「和歌山市産業振興ビジョン」が策定された背景である産業の現状や強みと弱みについて、まとめてみました。
【「和歌山市産業振興ビジョン」からみる産業の現状は?】
「和歌山市産業振興ビジョン」は、平成28年度から平成37年度(令和7年度)までの10年間において、3つの基本目標に基づく4つの産業戦略のテーマで策定されています。
策定の背景には、少子高齢化の進展、地域経済の縮小から生じる税収の減少や社会保障の増大というネガティブな要素があります。
一方で、交通アクセスの利便性向上や外国人観光客の急増、国からの支援や和歌山市産業振興基本条例の施行というポジティブな要素も発生しており、これら 両方の背景を元に策定されました。
なお、和歌山市の産業の現状としては、製造業、卸売・小売業、医療・福祉が主な産業で、労働生産性は、建設業、製造業、教育・学習支援業を除き、全国平均よりも低いと分析されています。
製造業については、付加価値額は、化学、鉄鋼、はん用機械器具が約8割を占め、全国比でも高い割合であり、地場産業が集積している他、製造業全体の労働生産性も全国より高いという調査結果が公開されています。
【「和歌山市産業振興ビジョン」からみる産業の強みと弱み】
和歌山市の産業の強みは、先述したとおり、競争力の高い製造業が集積されていることです。
他には、道路や通信施設をはじめとするインフラが整備されつつあり、企業立地環境が充実していることも挙げられます。
また観光業に対して、歴史、文化、自然など魅力的な地域資源がそろっていることも強みです。
さらに、潜在的にはUターン希望者が多いとされ、東京や大阪などの都市部と比較してさまざまな優れた生活環境を有していることも強みとされています。
一方の弱みとしては、製造業の比率が高いことによる景気の影響の受けやすさやサービス産業の労働生産性の低さ、開業率の低さなどが挙げられています。
また、観光業に対して、地域資源の認知度を高めることができていない、宿泊者数の割合が低いなどが弱みとされています。
【まとめ】
「和歌山市産業振興ビジョン」は今後の和歌山市の産業をどう再生し、創生させていくかについての手引書となっています。
和歌山市の現状や強み、弱みなどについての調査分析の結果として策定された産業戦略ですので、今後、和歌山市で産業に携わる方は参考にすべき内容といえるでしょう。
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