貸倉庫が自然災害によって被害を受けたときはどうする?修繕の費用負担は誰?
2022.08.03
近年日本では、気候変動の影響もあり、土砂崩れや洪水などの甚大な被害をもたらす自然災害が毎年のように発生しています。
そのため貸倉庫を契約する際も、もしもの事態を想定した備えが重要です。
今回は、貸倉庫を借りることを検討している方に向けて、災害を受けて修繕が必要になった場合の費用負担についてご紹介します。
貸倉庫が災害を受けて全壊したらどうなる?修繕の費用負担は?
台風や火災、地震などの自然災害は発生が予測できるものではないうえに、大きな被害をもたらします。
日本は世界的に見ても、地震・災害大国なので、「このエリアの貸倉庫であれば絶対に安心」と言い切れることはなく、全国各地どこでも災害によって被害を受けるリスクがあります。
そのため、貸倉庫を契約する場合、自然災害によって受けた被害の修繕は誰が費用負担するのかが、重要なポイントです。
まず、最悪なケースとして台風などによって貸倉庫が倒壊・全壊してしまった場合についてご紹介します。
貸倉庫が全壊してしまうということは、修繕する対象の建物も失われるということになります。
このケースの場合、民法や借地借家法によって、賃借人の権利がなくなり、貸倉庫を借りたという事実が無効になってしまいます。
賃貸として提供できる建物が消失してしまったことになるので、賃貸借契約は終了し、契約が白紙になるというイメージです。
貸倉庫が全壊すると契約が解除されることは、基本的に賃貸借契約書にも記載されています。
貸倉庫が災害を受けて半壊または家財が被害を受けたときの修繕は?
次に、災害によって貸倉庫が半壊、あるいは家財が被害を受けた場合の修繕の負担についてご説明します。
まず貸倉庫が半壊した場合は、原則として、オーナーである貸主が修繕の費用を負担することになります。
倉庫に対する火災保険や地震保険は貸主が加入する義務があるため、災害の際には保険でカバーすることになるでしょう。
借主の過失や故意によって修繕が必要になったのではないということを証明できるように、災害で被害を受けた場所を撮影しておくことがおすすめです。
次に、貸倉庫の建物ではなく、設備や什器などの被害に関してですが、こちらは借主の財産であるため、借主自らが保険に加入する必要があります。
そのため、貸倉庫を借りるときは、貸倉庫で使用する設備や什器、家財などが補償される家財保険に加入しましょう。
また、自然災害ではなく、入居者の過失による出火や水漏れなどによって建物が被害を受けた場合に備えた借家人賠償責任保険もあります。
まとめ
自然災害で貸倉庫が被害を受けた場合、全壊か半壊か、家財が被害を受けたのかによって責任範囲や対処法が異なります。
貸倉庫で使用する家具や設備などを守るためには、家財保険の加入を検討しましょう。
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