物流の倉庫業と関わりの深い乙仲の役割とは?
2021.06.28
倉庫業をはじめとする物流業界には、乙仲(おつなか)と呼ばれる業者が関わっています。
この乙仲とはどのような役割があるのか、倉庫業との関係とともに確認していきましょう。
倉庫業で使われる物流の乙仲とは?
乙仲とは、海運貨物取扱業者を意味します。
海運貨物取扱業者は港湾エリアにおいて海運貨物を扱う物流業者のことで、輸出入業者に代わって貨物の輸送手続きや取引をおこなっています。
乙仲の由来
戦前の海運組合法において、海運貨物を扱う業者は以下のように分類されていました。
乙種仲立業:定期的な船貨物の取り次ぎ
甲種仲立業:不定期な船貨物の取り次ぎ
乙仲とは、乙種仲立業が由来です。
この法律は廃止されていますが、海運貨物取扱業者が乙仲と呼ばれてるのは当時の名残によるものです。
さらに会社によっては、フォワーダーといった呼称が用いられている場合もあります。
厳密には異なる業務を意味する呼称ですが、現場では混同して用いられているケースが少なくありません。
そのため倉庫業などにおいては、業務実態がどうなっているのかを把握しておくことが重要です。
倉庫業で使われる物流の乙仲の役割
物流における乙仲とは、輸出入における荷物の船積や荷下ろしや荷役業務、貨物の検量や検数などの役割があります。
また港に接岸できない大型貨物船に対して、はしけ(バージ)により貨物船と物揚場をつなぐ業務も担っています。
近年ではコンテナ専用バージもあり、海上輸送において不可欠な存在です。
このほか、次のような業務を担っているケースがあります。
通関業
荷下ろしに関する業務が中心の乙仲ですが、港湾内の業務に限定した会社は少なくなっています。
実際はニーズの変化に対応しながら、少しずつサービスを拡大し続けてきました。
現在では通関業や国際輸送など、荷下ろし以外の業務を担っているケースが増えています。
いわば物流をコーディネートする存在で、倉庫業などの業務も役割のひとつです。
倉庫業の注意点
倉庫業を営むには、管轄省庁による許可や登録が別途で必要です。
また扱う荷物の種類によっても、それぞれ専門の資格を求められます。
たとえば危険物取扱者や、運転する車両に応じた免許を保有する人材を配置しなけばれならない現場もあるでしょう。
このように倉庫業などの物流関係業務は、従事する分野により必要な資格が異なります。
まとめ
倉庫業を営むときに知っておきたい、乙仲とは何かについて解説しました。
物流や倉庫業において、重要な役割を果たしている業種です。
倉庫の賃貸契約を検討している方は、現場でどのような業務を求められているのかもチェックすべきポイントです。
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